遍くと偏る。

saikaku2005-12-27

ほんの少しの、ただ、ヘンの違いだけなのに、その意味するところは大きく違っている、その、教育ということにしても、何か、広く知っていること、そのことが求められている、どのようなことについても、文系のことにしても、理系のことにしても、満遍なく知っていること、そのような、全人教育というのか、そのようなことが目標になっているような気がする、何でも知っている、遍く知っている、そのことに価値が置かれている、でも、そのことは、何か、偏るということに、そのことに偏見を持っている、そのような気もする、偏ることはよくないという、そのような言い方をすれば、何か、政治的な意図があるのかと、そんなことも感じるが、何か、偏るということ、その、船の一方の舷側に寄ってしまえば、転覆するという、そんな例えが言われる、その、偏るということに、何か、恐れのようなもの、それを持っているのではないかという、そんな気がする、でも、中には、その、小さいころから、只管、音楽だけ、ピアノだけ、それだけを演奏しているとか、そのような人間も居る、そう、一つのことに秀でている、そのような人間も居る、そして、そのような人間に対して、憧れを持つ、そう、そのようなところもある、しかし、その、何でも知っているということ、これまで、価値を置きすぎてきていたのではないかと思う、そう、そんな気がする、クイズの帝王とか、ただ、それだけのことなのか、一千万円とか、雑学であるということに価値を置きすぎている、そんな気がする、そう、もっと、偏っていくこと、自分の好むところのこと、その、好むということは、何か、その対象に向けて、心が開いている、そんなことなんだと思う、そう、嫌いなこと、それを遣り続けていくこと、或いは、観続けていくこと、そのことによって、却って、心を閉ざしてしまうということよりは、その、好むところのこと、それだけを受け容れていく、そのようなことの方が大事なことだと思う、そう、いやなことを強いていくこと、そのようなことではなくて、自分にとっての愉しいこと、それだけでいいのではないかと思う、そう、もっともっと、自己に向けて、偏っていく、そんなことでいいと思う、或いは、そのようなことによって、自己の本質的なところのこと、或いは、もう一つ、日本人としてのこと、その特性というか、そのことについて識るということも、そのことも、今までの教育のあり方として、その、愛国心とか、そんなことではなくて、ただ、自己のうちのこととして、その、自己のあり方への理解として、その視点、日本人としてのこと、そのことを理解していくこと、何か、そのことを観ていく、そのことを識っていくことにも、躊躇しているところ、それがあるのではないかという、そんな気もしている。