『国家の品格』

saikaku2006-02-09

日本人としての特性ということ、それはあるのかもしれない、混沌としているところのこと、或いは、一見、雑然としているところのこと、纏まりがなさそうなところのこと、そのようなところにあって、何か、その、総体として、美を見出していくという、洗練されていく、そのような美を見出していくようなところ、その心性というものがあるのかもしれない、でも、一方では、そのような、中途半端というのか、纏まりのつかない状況、それに業を煮やす、そして、国粋主義のように、一本化、何か、一つのものに敢えて収斂していくような、そのような方向性を持っていく、その、多様性ということを切り捨てていく、何処までも、それは付き纏ってくるものにも拘らず、そのことが切り捨てることが出来るかのような、そんな行動をとっていく、まあ、矛盾している、その、矛盾しているということ、そのこと自体も包含していくような、そんな日本的なところ、それが基本的にあるのだと思う、そのような混沌としたところから、そのところから始めていくこと、そうでなければ、嘘が明らかになってしまう、初めから、判然として言明をしていくような、そのような言い方は、そう、それだけで嘘の匂いを嗅ぎとってしまう、その、根本的なところの矛盾性、それを包み込んで成り立つところのこと、そのようなことにこそ、真実性があるという、矛盾しているということと真実であるということが、反意語ではないところのこと、そのようなこと、何か、不完全なところのことを含んでいる、という、そう、そのようなことかもしれないと、それで、歴史が続いていく、人間の歩みというものが続いていくような、全き完全性、そう、もうそれで終わりではないかと、完全性ということは、死と同義語、それであるということ、言い換えればそんなことだと思う、その、矛盾点というところ、更に言い換えれば、可能性ということ、展開可能性ということ、そのようなことでもあると、いつか、対決しなければならない、そんな運命を持ったものが、地の果てに、同時に生まれているという、ファンタジーにあるような、そんな設定も、強ちファンタジーの世界だけのことではないかもしれない、そのようなことが起こっている、欧州とイスラム世界とのこと、移民問題も絡んで、敢えて、そのような事態を喚起させているのかと、そんなふうにも思う、無理強いに、対決色、それを醸し出していくこと、そのようなこと、無意味なだけのこと、或いは、浪費するところが多いだけのことであって、その、根本的なところのこと、それぞれの陣営においての無益、無駄、そんなことに繋がっていく、根本的なことは、それぞれの内部に抱え込んでいる移民の問題、内部の問題、それを外へ置き換えようとしている、問題を摩り替えようとしている、そんなところに危機を感じる。