『自閉症だったわたしへ』2

saikaku2006-08-04

物事を、一連の物事を関連付けていくことに困難さを持っている、人間関係においても、昨日、どのようなところまでの結びつきが出来ていたのか、そして、今、どのような状態にあるのか、そのことを関連付けていくことができない、そして、今、目の前に起こっていることについても、いろいろな情報を関連付けて理解していくことに難しさを持っている、自閉症と言うことはそのようなことなのではないかと思う、端的に言えば、今を生きていると言う、今、どのようなことが起こっているのか、今、自分は何を感じているのか、どのようなことを感覚しているのか、そして、そのことを楽しんでいくこともできるし、でも、突発的なことについては、その、今までの決まりから外れたことが起こる、そのことについては、恐怖を感じていくという、そのようなところを持っている、そのような人たちのことであると思う、そう、でも、不思議なのは、自閉症について知っていくという過程において、同じようなことが自分自身のうちにも見出されるということ、自分にも当て嵌まる、そのようなことをしているという、そんなことがある、自閉症ということが特別なことなのではなくて、自分の小さい頃のことを思い出しても、今、そのことを思い出しても、思い当たる節があるという、そんな感じがしている、特別なことなのではなくて、自分とは無関係ということではなくて、重なっているところがあるという、そのようなことなんだと思う、他者のことについて知っていくこと、その違っているところのことを知っていくこと、同時に重なっているところのことを知っていくこと、それは同時に起こる、特別なことではなくて、共通項を持っている、でも、違うところもある、でも、それを理解していくということもできる、違いを違い、単なる違いとして理解していくことができる、そのことが、また、自己についての理解を深めていく、自己についてより深く識っていくことになっていく、そのようなことなのだと思う、対話形式における読書の仕方が出来ていけば、もっと、多分、深く自己を理解していくことにもなっていくと思う、今、そのようなところにある、今まで読めなかった本についても、まさにこの本がそう、読めていくということになっていく、他者のことについて知っていくことを続けていく、単なる違いとして、また、それが自分の内にも、気づかないだけのこととして、在るということを確認していく、下のこととして見ることもなく、上を見上げると言うこともせず、ただ、同じ地平において、自分とは違う、違いを持っているということとして、他者のことを知る、そして、自己を識る、そのようなことを行っていくという、それでいいと思う。