「ずっと『普通』になりたかった。」3

saikaku2007-05-12

結局、自閉傾向を持つ人間のことをよく知ってはいなかったという、そんなことを考えさせられる、その、他者もみんな自分と同じ考え方をしている、同じことを感じていると、そう思い込んでいることの方が、逆に、何かおかしいのではないかという、そんな気にもさせられていく、みんな同じことを考えている、自分も含めて、同じ仲間であるということ、それは、何か、自分という存在をその幻想集団の中へ位置づけていくという、まあ、そんなことなのだろうと思う、そのことの方が異常なような気がする、人はみんな違っているとか、そのようなことが言われながらも、でも、結局は、その根底において同族意識を持っているということがあるような、そんな気がする、或いはまた、そのように思い込むことによって、他者のことを知る手間が省けるという、そんなことにもなっているのではないかと思う、そう、そのようなことに、他者のことを知っていくこと、どのようなことを感じているのかという、自分とは同じ、という前提ではなくて、そう、そんなことではなくて、違っているという、だから、どういう人間なのかと、そんなふうなことへ進んでいくことの方が、そう、そのことの方がまともなような気がする、そんなことを思う、その、全体的なイメージを把握していくことに努めていく、そう、そのように努めていく、もう、個々の文に拘って、それをメモする、抜き書きするということはしない、それをして後で読んでも、何か、その意味が薄れてしまっている、どうしてこの文をメモしたのかということを忘れてしまっている、というか、一つの文にしても、文章の、その文脈の中でこそ生きてくるものであって、それだけを抜き書きしても、その意味は色褪せてしまうと言うことなのだろうと、そんなふうに思う、その全体の中に置いてこそ、一つの文の意味も生きてくる、そのようなことだと思う、全体のことを把握していくということ、そのようなことを考えていく、自閉傾向を持つ人間についてのことも、その全体的なこと、どんなことになっているのか、どのような理解の仕方をするものなのかということを、そんなことを考えていく。