『私』(谷川俊太郎詩集)

saikaku2008-01-21

ビデオに撮ってあった「ホテル・ルワンダ」を観る。撮ってはあっても何か観たくないなぁという気がしていた。過去のルワンダの状況から多分暴力や虐殺シーンがあって、厭な気分だけが残ってしまうのではないかと感じていた。その映画評論を読んだ記憶もあった。観た方がいいという気持ちもあったが、何か積極的になれないところもあった。確かに初めのところから近所で起こる暴力シーンがあった。「もういや」 そしてツチ族フツ族の争いによって、混乱が広がっていくにつれてだんだんとエスカレートしていった。「ああ、もう止めてしまおうかなぁ」と思いつつ、もう少しもう少しと見続けていた。外見的には両族の区別がつかないのに殺戮が行われていく。相手の民族を根絶やしにする為に敢えて子供が狙われていく。国連の平和維持軍は役に立たない。何も出来ない。支援に来たかのような連合軍も白人だけを助け連れて行ってしまう。主人公はそのホテルの支配人。家族までもが危機に曝されながら、でも最終的にはホテルへ逃げ込んで来た多数の人や子どもが、その機転と采配によって救われていく。支配人という立場から、いろいろな組織との繋がりがあったことが大きいと思う。その、トリックスター的なあり方に救われたということなのだと思う。結局ハラハラドキドキしながら観終わった。「ああ、よかった!」